2022/02/04
NSCAジャパンのADセミナーを受けてきました
テーマは「中高年に必要な自体重トレーニング再考」
ということで
今後のアンチエイジング活動と単位取得(資格継続のため)
が目的です
そのセミナーで出てきた言葉
「インターナルフォーカス」と
「エクスターナルフォーカス」
これはトレーニングで最も私が意識して行っていることで
内なる意識というものです
トレーニング中にフォームを作るときの感覚
筋肉内の刺激はどうなっているのか
筋肉が伸びている位置(ストレッチポジション)
から筋肉が収縮している位置(コントラクションポジション)
その動きの中の軌道
できる限り強い刺激を得るために
関節の位置や握り方、スピードなどをコントロールしていきます
身体の内部に意識を集中すると
質の高いトレーニングをすることができます
これが「インターナルフォーカス」(内部意識)
目的が筋肉を造ることであればこれはとても重要です
それに対して「エクスターナルフォーカス」(外部意識)は
運動科学の研究から見るとあらゆるスポーツでのパフォーマンス
では「インターナルフォーカス」よりも効果が上がるらしいです
練習方法の段階にもよりますが
バスケットボールにおけるフリースローの研究では
身体に注意や意識を向けた場合、肘、手、足など(内部意識)
とリングやボールなど環境に意識を向けた場合(外部意識)を比較すると
「エクスターナルフォーカス」の方がフリースローの成功率が上がるのです
その理由は習得された効率の良い自動化されたパフォーマンスに対して
意識が運動制御に介入し妨害するという
いわゆるいい動きが本来できるはずなのに意識が動きを妨げてしまうということだそうです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpehss/advpub/0/advpub_16018/_pdf/-char/ja
これはスポーツパフォーマンスでの話
筋トレでカッコいいボディーを作るなら内への意識で質の高いトレーニングを行い
ミラーイメージで鏡の中の自分に意識をもっていき、ポーズや動き、しぐさを作る(どのポーズがバランスがとれていて見た目がいいか、どの動きのラインがスムーズに見えてアーティスティックなのか、またどのしぐさが環境に適していてセクシーに見えるのかなど)
繰り返し行うことで
自然とどこにいても見た目のいいパフォーマンスで生活をする
というのが理想ですね(どこで誰が自分を見てるかわかりませんからね~)
2022/02/04
私はパーソナルトレーナーという仕事をしてます
マンツーマンでの指導なのでお互いに信頼関係がないと
長続きもしないしトラブルの原因にもなったりします
距離感もこの関係性において非常に重要な要素です
距離感といっても仕事上の人間関係としての距離と
空間の中でお互いに快適に感じるあるいは違和感のない距離(パーソナルスペース)というのがあります
まずはそのパーソナルスペースについてですが
トレーニングをするうえで指導内容によっては
様々な距離や位置関係があり
空間(この場合ジム)の中でも広さ、マシンの位置、鏡の位置
などによっても変わってきます
気を付けないといけないのはクライアントさんとわたしの関係性や
男女間、高齢者、おっさんの言い方をすればヤングな人
紹介なのか、ネットで私のことを知ったのか
何度かあったことのある人など
人それぞれで違うということなんです
そんなこと気にせんでも今までうまいこといっとるという人もいるでしょう
それは感覚的にうまく距離をとり、まずいと感じたらうまく修正できてるんだと思います
相手のことがわかればわかるほどうまくとれるようになると思うしそのためには時間も必要になるでしょう
でもわからないうちは慎重に行くべきです
気を遣わんといかんということですね
トレーナーとしてはクライアントさんのフォームを修正するとき
の立ち位置、からだの角度調整するときの声掛けと触る位置、タイミング、触り方など人によって変えていきます
長年の経験で判断してます
ここ10数年失敗はしていない、たぶん(笑)
立ち位置だってフォームを確認するならいくつかのアングルからチェックする必要もありますしね
このパーソナルスペース
1966年、アメリカの文化人類学者のエドワード・T・ホールは、パーソナルスペースを4つのゾーンに大別してそれらをさらに近接相と遠方相の2つに分類したそうです
(密接距離)
ごく親しい人に許される空間。
近接相 (0 - 15 cm)
抱きしめられる距離。
遠方相 (15 - 45 cm)
頭や腰、脚が簡単に触れ合うことはないが、手で相手に触れるくらいの距離。
(個体距離)
相手の表情が読み取れる空間。
近接相 (45 - 75 cm)
相手を捕まえられる距離。
遠方相 (75 - 120 cm)
両方が手を伸ばせば指先が触れあうことができる距離。
(社会距離)
相手に手は届きづらいが、容易に会話ができる空間。
近接相 (1.2 - 2 m)
知らない人同士が会話をしたり、商談をする場合に用いられる距離。
遠方相 (2 - 3.5 m)
公式な商談で用いられる距離。
(公共距離)
複数の相手が見渡せる空間。
近接相 (3.5 - 7 m)
2者の関係が個人的なものではなく、講演者と聴衆と言うような場合の距離。
遠方相 (7 m -)
一般人が社会的な要職にある人物と面会するような場合におかれる距離。
(Wikipediaより抜粋)
建築学者で人間の心理や行動に基づく環境デザイン理論を研究している西出和彦氏の定義によると
排他域
50 cm 以下。絶対的に他人を入れたくない範囲で、会話などはこんなに近づいては行わない。
会話域
50 cm - 1.5 m。日常の会話が行われる距離である。 このゾーンに入ると会話することが強制的であるような距離圧力を受ける。すなわち会話なしではいられない。もし会話がないときは何らかの「居ること」の理由を必要とする。
近接域
1.5 - 3 m。普通、会話をするためにこのゾーンに入るが、会話をしないでこのゾーンに居続けることも不可能ではない。距離圧力としては微妙なゾーンであり、しばらく会話なしでいると居心地が悪くなる距離である。
相互認識域
3 - 20 m。このゾーンでは、知り合いであるかどうかが分かり、相手の顔の表情も分かる。普通、挨拶が発生する距離である。特に、3 - 7 mの距離では、知り合いを無視することはできない。
(Wikipediaより抜粋)
フォームをチェックして身体に触れるときは会話域で、説明するときには近接域を使ってます
年齢によってもパーソナルスペースは変わってくるようでだんだんと距離が離れてきて老化すると近くなってくるらしいですが
どちらにしろサービスする側なので相手にストレスを与えないように合わせていくことが大切ですね
2022/02/04
今日NSCA JAPANジャーナルで面白い記事を読みました
「ブルデューの差異の理論」という社会学理論です
私がトレーナーにアドバイスする時にいつも言ってること
「トレーナー自身が鍛えて身体を変えて結果を出すこと」
説得力のある身体づくり
自分が試したトレーニングしかクライアントには教えられない
なぜなら感覚とリンクしないから
要するにトレーニングをしているクライアントが受けている筋肉や身体への刺激や感じをトレーナーが感覚としてある程度想像できないといいトレーニングができないということです
どんな仕事でもお客様がどのように感じ、また考えているかを想像できないと商品一つ販売する場合でもただ単に一方的な説明で終わってしまい上手く伝わらない
私のようにトレーナーをしていると経験が非常に重要だが
今までの実績、資格も非常に重要で資格(学んで得た結果としての証明)は一般的なトレーニング効果や傷害リスクのガイドラインとなる
オリジナルな教育や指導はガイドラインとの比較によって説得力をもたらす
トレーニングで言うと基本(ガイドライン)もわからんのにバリエーション(オリジナル)などできるわけないやろという感じ
しかし一番仕事で説得力のあるのは見た目だと思う
実際身体を造ってるんだったらつくり方はわかっているだろうと単純に思うから
そして人を惹きつける魅力
としてのボディー
腹を出してダイエットについての理論を詳しく説明しても伝わるはずがない
記事にも書かれているが
研究によって過体重や肥満の人は自制心をコントロールできないとみなされたり、居住条件や雇用、昇進にいたるまで多くの面で差別を受けるらしい(関連性があるとは限らないが)
ブルデューが主張しているのは
人間は社会的地位や経済的階級に基づき趣味、習慣、個人の世界観を育む
趣味や習慣の違いによって経済的階級などの差異を示していると
だから他人にたいしても同じような見方をする
金持ちみんなでは無いにしても少なからずそういう見方はあるでしょう
「差異の理論」では4つの資源があり
経済資本(時間と金)
社会関係資本(人間関係、ネットワーク)
文化資本(知識、共通の価値観)
身体資本(身体能力、筋肉)
場所や状況も重要で
特定の資本に対し価値を感じる人がその場にいるかどうかで有益になったりそうでなかったりする
特に人に見られる仕事(俳優やタレント、パーソナルトレーナーなど)であれば筋肉も役立つ資本となる
ようするに見た目は使い方によってはお金をうみだす効果があるということになる
年齢とともに衰えていく中で魅力的な筋肉を造れれば貴重な存在となり肉体の価値も上がるかも知れない。
2022/02/04
人は結果を見て判断している
おそらく一般的にはそうであろう
ボディービル大会で結果を出すために
体脂肪率を5%以下に減らしてステージに上がる
評価されるのは
「筋肉の大きさ」
「体脂肪の薄さ」
「バランス」
「シンメトリーという左右対称性」
「肌の色つや」
など
もちろん審査基準があり、選手を比較しながら順位をつける
ある選手がすごい筋肉で出てきて優勝したとすると
観客はその選手がすごいトレーニングをして、厳しい食生活を行っていて
強靭な意思の持ち主であるだろうなどとある程度の想像はするだろう
特に同じ立場にいる選手から見れば
もっとリアルに想像を働かせることができるだろう
しかし実際はその選手が過去にしてきた内容についてはわからない
何年かけてどのくらいトレーニングに時間を費やしてきたのか
どのくらいサプリメントにお金をかけているのか
アナボリックステロイド(筋肉増強剤)を使って造り上げたのか
それともナチュラル(ドラッグ類を使わないドラッグフリー)で造り上げたのか
実際のところ本人にしかわからない
オリンピックでも全選手がドーピングテストをするわけでもないし
抜き打ち検査をしなければテスト当日までにドーピングにかからないように
薬を抜いたりしてメダルを獲得すれば英雄になることもある
夢をなくすようなことは言いたくないが実際のところグレーな部分は
どのスポーツでもないとは言えない
結果だけで一般的に判断されて
それがお金につながるとなれば
安易に手を出す人も中にはいると思う
結果がすべてと考えている人もいれば手段も大切だと考える人もいる
考え方は人それぞれだろう
もちろん結果は重要ですね
結果を出さずに努力したといってもただの言い訳としかとらえられないだろうから
しかし身近には必ずどこかで見ている人がいると思う
その人の行動や態度、言動や気持ちの表れ、取り組み方など
そしていつの間にか信頼関係ができ
何かのタイミングで力を得ることができる
筋トレして出来上がった身体は結果だが
取り組み方は非常に重要だ
そこから学ぶことは多い
年々年齢とともに時間が早く感じられる
これからも1日1日のトレーニングの時間を大切にしたい
そうすれば5年後10年後には結果としての肉体と
取り組み方によって得られたメリットが
自分だけでなく周りの人にも役立てることができると確信しています
2022/02/04
琉球王国のシンボルともいえる首里城が燃えてしまいました
朝起きて友人から聞いてニュースを見てみると
本殿が焼け落ちる映像でした
大変ショックでした
私はやまとんちゅ(内地出身の人を指す言葉)ですが
沖縄に来て27年近くになります
沖縄生まれの家族もいて
沖縄代表として全国、世界大会にも出場してます
沖縄大好きな私にとって
琉球王国のアイデンティティーの象徴ともいえる
首里城が焼けてしまったことは
沖縄らしさの何か一部を失ったような気分になり
とても悲しいですね
私が生きている間に再建できるかはわかりませんが
失ったものは戻らないので前向きに考えていこうと思います
「アイデンティティー」
この言葉の意味は人間にとって非常に重要で
私くらいの年齢になりますと
私とはどういう人間でこれから先どんな生き方をしていくかも
だいたい確立されてきてると思ってます
だからいろんなことに左右されずに
ぶれない自分でいられると思ってます
しかしもしトレーニングを何らかの理由でやめてしまい
筋肉も失ってしまったなら
アイデンティティーとともに生きていくための活力を失ってしまうのではないかという不安もあります
実際その時にならないとわかりませんけどね
人生の大部分をトレーニングとともに過ごし
トレーニングを通して学んだこともたくさんあります
だからたとえ筋肉を失ったとしても
学んだことを活かしてほかのことに役立てればいい
と思うんですが
やはり年齢とともにできればキープもしくは進化させたいのです
筋肉が私の歴史であり、歴史を証明する現存している肉体である
古くなり衰えたとしても一つ一つの部位には今までに行ってきた
あらゆる手段や方法が刻まれたもの(筋肉)がそこにあるのです
だからこそ生きている間は刺激を入れ続け
魂が肉体から離れるときにはこう思いたい
「まだこの筋肉使えるやん、もったいない」と(笑)