2022/02/09
人間には「種の保存」という本能があります
種を残していくためには精子と卵子が融合し受精卵となって
細胞分裂を繰り返し人の誕生につながる活動が必要になります。
現在の日本では少子化が一つの深刻な問題になっています
少子化とは出生率が低下し子供の数が減少していることを意味しています
日本では1970年代からこの現象が続き
2018年のデータでは65歳以上の高齢者人口の割合が28,1%に対し
0~14歳の年少人口は12,2%と相当低いんです
このまま高齢者の人口が増加し
出生率が下がっていけば労働力が不足し経済の停滞にもつながっていくことになるでしょう
少子化が進む要因にはいろいろとあると思いますが
婚姻率の低下や経済的な事情も考えられます
しかしながら男女とも体力レベルや活動レベルが上がれば
出生率も上がってくる可能性も考えられます。
ここで気になるリサーチがありました
Resistance exercise modulates male factor infertility through antiinflammatory and antioxidative mechanisms in infertile men: A RCT Behzad Hajizadeh Maleki(a),⁎, Bakhtyar Tartibian(b)
430人の精液所見に問題のある男性を片方は運動させ、もう片方はそのままの生活を継続したグループに分け
12週目、24週目、トレーニング終了後7日、30日、で、
体重、BMI、体脂肪率、腹囲、肺活量、精液検査の各パラメータ、精子DNA損傷率、精液中の抗酸化物質・酸化ストレスマーカー、妊娠率、出産率を測定しています。
週3回午後5-7時に、インストラクターがついて上半身、下半身各数種類のトレーニングを行ない
種目はベンチプレスなどのジムで行う一般的なものでした。
重量はトレーニング開始時に測定した、1回だけあげられる限界の重さ(1RM)の50%で開始し、3回(1週間)ごとに5%ずつ重量を上げ、4週目には1RMの70%の重さで行います。
4週たったらまた1RMを測り直し4週間同様に継続します。
結果は体重、体脂肪率、腹囲、肺活量は筋トレ群が継続群と比較して有意に改善しています。
これらの結果から、精子のコンディションを改善するためには少なくとも3か月以上のトレーニングが必要でありますが、一度改善した精子は運動をやめても1か月程度であれば改善が担保されます。
運動の中断とともに抗酸化物質が低下していくことからいずれは元に戻っていくことが予想されます。
妊娠率はすべての精子の状態で妊娠率は2.5-5%から20-50%台まで改善している。
といった内容です。
筋トレをすることで妊娠率が上がり出生率も上がれば
これから先さらなる筋トレ普及によって経済活性化につながる可能性も大いにありますね。